新鮮な野菜の栄養素をたっぷり摂れると人気のコールドプレスジュースを自宅でつくることができるキッチン家電がスロージューサー(低速回転式のジューサー)です。
野菜ジュースを自宅でつくれるものには、そのほかにミキサー・ブレンダー、高速ジューサーがあります。
ミキサー・ブレンダー・高速ジューサーとスロージューサーを寿命、味わい・飲み心地、栄養素の面から比較します。
自分の好みの味や目的にあった野菜ジュースを楽しむ参考にしてください。
スロージューサーの一般的な寿命って?
スロージューサーの一般的にいわれている寿命はおおむね6年と言われています。
家電製品については、販売終了後からの修理部品の保有期間を業界団体が定めており、ミキサー・ジューサーについては、この期間が6年間になっています。(参照:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会「補修用性能部品表示対象品目と保有期間」)
つまり、メーカー側は6年程度がスロージューサーの寿命と考えています。
寿命は使い方にもよる
ただし、スロージューサーの寿命は使用状況や使用環境にもよります。
6年は確実に使えるということも、6年を過ぎたら確実に使えなくなるということもなく、あくまでも目安が6年と考えてください。
スロージューサーの寿命を長くする使い方
スロージューサーの寿命を長くするには丁寧に使うということに尽きますが、もう少し具体的に注意点を挙げておくと、主なものは次の2つになります。
買い替えたあとの最新のスロージューサーでも同じですので心がけるようにしましょう。
寿命を長くする①野菜果物を一度にたくさん入れ過ぎない
忙しい朝にコールドプレスジュースを楽しむのに、ついつい気持ちが急いて一度にたくさんの野菜果物をスロージューサーに入れたくなります。
けれど、たくさんの野菜果物を一度にいれるとその分モーターやパーツに負荷がかかり寿命を短くしてしまいます。
忙しい朝だからこそ、ゆったりとした気持ちで野菜果物を投入するようにしてみてくださいね。
寿命を長くする②ジュースを搾ったあとはカスを残さず洗う
スロージューサーの洗いやすさは、購入の際にどの機種を選ぶか大切なポイントです。
搾りカスが残ったままにしていると衛生面で問題なのはもちろん、やはりモーターやパーツへの余計な負荷がかかる原因になってしまいます。
洗いやすいスロージューサーを選ぶのがおすすめですが、しばらく使うと洗う作業にも慣れてきます。
実際に使用されている方の口コミ感想を見ると長い方で2週間、早い方だと3日程度で作業に慣れて朝のルーチンに組み込めるようです。
ぜひ、使用後のスロージューサーは丁寧に洗って、搾りカスが残らないようにして使いましょう。
そうすることでスロージューサーの寿命を長く伸ばすことにもつながりますよ。
ジューサーの寿命を比較すると?
スロージューサーに似た機能をもったキッチン家電としては、ミキサー・ブレンダー、高速ジューサーがあります。
これらのキッチン家電と比較してスロージューサーの寿命はどうなのでしょうか?
キッチン家電の寿命は使い方や使用状況による部分も大きいので確実に比較することはできませんが、一般的に考えられているところで比較してみます。
比較してミキサー・ブレンダーの寿命は?
ミキサー・ブレンダーは刃(ブレード)で食材を砕いてペースト状にするキッチン家電です。
その構造上、刃(ブレード)が欠けたり切れ味が鈍くなったりすると寿命ということになります。
固めの食材で使用を続けると、その分寿命は短くなると考えてよいです。
刃の切れ味が悪くなると、ジュースをつくるのに時間がかかるようになりますし、なにより出来上がりの味が落ちてきます。
モーターや電源など他のパーツも重要ですが、使うほどに落ちていく刃(ブレード)の切れ味がミキサー・ブレンダーの寿命を主に決めていることになります。
ミキサーとブレンダーは同じもの
ちなみに、ミキサーとブレンダーは実は同じものです。
日本ではミキサーという名称が広まりましたが英語圏ではブレンダーと呼ばれ、最近になって海外製が出回るようになってブレンダーという名称も定着してきました。
ミキサーを海外風に呼ぶとブレンダーになるというだけのことで、キッチン家電としてはまったく同じものです。
比較して高速ジューサーの寿命は?
高速ジューサーは野菜果物をカッターで切削してから搾って、搾りカスとジュースを分離するという構造です。
高速という名前の通り、スロージューサーと比較して素早くジュースを作れるところが特徴です。
ただ、使用するたびにカッターの寿命が短くなっていくところはミキサー・ブレンダーと同じです。
カッターの切れ味が悪くなると、野菜果物との間での摩擦熱も大きくなって出来上がりの味が悪くなりますし、栄養素も壊れる率が高まってしまいます。
比較すると高速ジューサーは固い野菜果物も得意
また、スロージューサーと比較すると固い野菜果物でもジュースにしやすいという特徴があります。
ですが固い野菜果物に使用するたびに切れ味は落ちていきますし、だからといって固い野菜果物に使うのを控えると言うのも本末転倒な話です。
高速ジューサーの場合もミキサー・ブレンダーと同じく、モーター・電源まわりに加えてカッターの切れ味で寿命が決まってきます。
スロージューサーの寿命は長い
スロージューサーの大きな特長は刃(ブレード)やカッターを用いず、石臼式と呼ばれる方式で、野菜果物を圧し潰して果汁を搾り出しジュースにするところにあります。
そのため、刃やカッターの切れ味が寿命に影響することなく使い続けられます。また、モーターのパワーは高速回転にとられることなく圧す力だけに使われています。
もちろん使用を続けていると、いずれモーターや電源まわり・ゴムパッキンなどに寿命はきます。
ただ比較すると、息が長く使用することが出来るのがスロージューサーの特長と言えます。
ミキサーと比較するとサラッとしたジュースがつくれる
ミキサー・ブレンダーは投入した野菜果物を、すべて粉砕してスムージーやミックスジュースのようなペースト状のジュースにしてくれるキッチン家電です。
野菜果物に含まれる不溶性食物繊維まで一緒に摂れるので満腹感の得やすいジュースをつくることができます。
ちなみに、不要性食物繊維とは水に溶けない性質の食物繊維のことで、食物繊維には水溶性のものもあり、たとえば昆布・わかめ・里芋などのネバネバのもとになっています。
スムージーのドロッとした飲み心地が苦手
野菜不足の解消や健康・美容のためにスムージーを飲み始めたけど、あのドロッとした感じが苦手という方は結構いらっしゃいます。
コールドプレスジュースはサラサラの飲み心地
その点、スロージューサーでつくる野菜ジュース、いわゆるコールドプレスジュースは果汁と不溶性食物繊維を分離させ、野菜に含まれる栄養素の溶け込んだ水分だけでつくられていますので、サラッとした飲み心地が特長です。
また胃腸などの消化器官への負担も少なく、栄養素を体が効率的に吸収することにも適しています。
飲み心地は好みにもよりますが、いずれにしても健康や美容のためには毎日の適量を長く続けるのが最も効果的です。
サラッとした飲み心地の野菜ジュースがお好みという方には、ミキサー・ブレンダーに比較してスロージューサーの方がおすすめです。
高速ジューサーと比較するとより栄養豊富なジュースがつくれる
スロージューサーが石臼のように野菜果物を圧し潰してジュースを搾り出すのに対して、高速ジューサーはカッターで切削して搾り出します。
その際、カッターの刃と野菜果物との間での摩擦熱で、ビタミンC・ビタミンB1・酵素など熱に弱い栄養素の何割かは壊れてしまいます。
もちろんまったく栄養素が失われてしまうということはありませんが、スロージューサーでつくるコールドプレスジュースと比較すると、高速ジューサーでつくる野菜ジュースは含まれる栄養は少なくなってしまいます。
比較すると素早くジュースが作れるのは高速ジューサー
ただ、高速ジューサーの最大のメリットは素早くジュースがつくれるところです。速くジュースが出来る方がいいという方には高速ジューサーの方がおすすめと言えるでしょう。
とはいえ、スロージューサーでもジュースを搾り出すのに1時間も2時間もかかるワケではありません。
たとえばクビンスの人気スロージューサーEVO-800では、オレンジジュース300ccをつくるのが約1分になっています。
比較検証した動画をご紹介
Youtubeチャンネル「ほっこりおうちごはん」のみすずさんが高速ジューサーと低速ジューサー(スロージューサー)の使い勝手の比較を検証した動画を作成されていましたので、興味のある方はぜひ視てみてください。18分ほどの動画です。
自分にあっていて長続きできる方法で野菜ジュースを摂るには?
家でつくる野菜ジュースは、なにより新鮮で美味しく野菜不足解消に役立ちます。つくる方法はいくつかあって、手搾りという方法もないわけではありません。
ただ、忙しい生活の中で寿命・栄養素・美味しさ・飲み心地・かかる時間、と自分にあった方法でつくるのが長く続けられるコツです。
どんなに素早くジュースがつくれても、味が自分好みでなければ長続きはしませんよね。
この記事ではミキサー・ブレンダー、高速ジューサーとスロージューサーの特長を比較してみました。
コールドプレスジュースなどの野菜ジュースを食生活に取り入れる参考になれば幸いです。
忙しい時期には冷凍通販もおすすめ
仕事や生活が忙しい時期とそうでない時期がある、という方には手間のないコールドプレスジュースの冷凍通販もおすすめです。
忙しい時期には手間のかからない冷凍通販で野菜不足を解消し、そうでない時期には自宅のスロージューサーで搾りたての新鮮なコールドプレスジュースをコスパよく楽しむ。
専門店のレシピでつくったコールドプレスジュースは、同じ100%野菜ジュースでも味わいに奥行きがあります。メリハリの効いた生活にアクセントをつけるのにもおすすめですよ。